日音色 hineiro

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2024.04.06

17日目

娘のピアノ発表会当日、車で通った川沿いの桜が満開で、その一角には菜の花も咲き誇っていました。
桜色と菜の花の黄色と緑、空の青。春のすべてを表しているような色合いに家族皆が見入って、今日は特別な装いの娘が「きれー」とつぶやいていました。

これまでは「まだいい」と言って未経験だった発表会、今回は自分から「出たい」と心が動いた3年目でした。
数日前から、緊張する、ドキドキする、と言ってそわそわしている様子でしたが、本番では落ち着いて舞台を歩き、一連の動作をこなし、いつも通りの調子で弾いていたので後から聞いてみると、「あんまり緊張せんかったわ」とのこと。

物質的なものにも人の心にもとても繊細に反応する娘だけれど、こういう場面では、もしかしたら周りの大人たちが心配するようなことが彼女の中では起きていないのかもしれない、むしろ楽しむことができるしなやかさを持ち合わせているのかもしれないと、娘を見ていて思いました。

我が家は基本全員が繊細気質な一家だけれど、その性質を発揮する分野は異なることが多くて、その程度も様々。そして、図太い部分や鈍感な部分もそれぞれが個々の形でしっかりと持っていて、一見似たタイプに思えるけれど、実はそれぞれの違いが際立っているのがおもしろいなぁと思います。
それぞれの特性を無意識下で感じ取り、何かが呼応し合って違いをつけることでバランスを取っている、そんな現象が起きているのではと思えるようなそれぞれの在り方。いろんな調和があるけれど、これは我が家のひとつの調和の形なのかもしれません。

お友達や、ちいさな人から人生の先輩までの幅広い方々の演奏を堪能した発表会。久しぶりに音楽に心ふるえ、舞台でピアノに向き合う皆さんの姿からいただいたものは大きかったです。
娘は年上のお友達の演奏に感動したようで、いつかあの曲を弾きたいと、帰り際先生に伝えていました。

【今日作ったもの、食べたもの】
・紫蘇おむすび
翌日のイベント出店の準備作業で、私が早朝から出発直前までせわしなく動いていたので、お腹が空いたら食べれるようにと、母が小さなおむすびを作ってくれていました。
私が子どもの頃からよく作ってもらっていた紫蘇入りのおむすび。梅干しと一緒に漬ける赤紫蘇をご飯に混ぜ込んで握ります。
昔は祖母や母が漬けた赤紫蘇で。今は私が漬けた赤紫蘇で。こうしてささやかに受け継いできたものを娘が「おいしい」と言って食べている姿を見るのはうれしいです。